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2010.07.24 Sat

わたしの部屋


引越しをすることにした。 

念願の小さなアトリエ付の平屋である。 

広い庭付きの瓦屋根のサザエさん風、戸建。

これまで家を出て居候したり、一人暮らしをかじってみたりしてきたけれど

きちんと家を離れるのは、すごくすごく久しぶり。


思えば、なんだかんだ25年もわたしは実家にいるようだった

荷物をまとめ、今まで世話になったわたしの部屋を掃除する

家具をどかしたら、壁紙はそこだけ特別白くって

埃の中から、無くしたと思っていたものが

ゴロゴロ出てきた。 

風が通らないこの部屋は、この季節は特に暑い。

汗まみれで、頭に手ぬぐいを巻き、床を磨いた。

時にはめちゃくちゃに散らかしたり、ダサいシールを扉に貼りまくったり

姉ちゃんと喧嘩して、泣きまくっておしっこもらしたり

大好きな友達がたくさん遊びに来たわたしの部屋。

楽しかったこと、悲しくて一日中泣いて寝てばっかりいたこともあった。

いいときも わるいときも いつも一緒だった

どんな時も、ここに帰ってくると ホッとする。

それは、色んな思い出が積み重なっているから

家族の愛情に守られてきたから

決して可愛いお部屋とはいえないし、おしゃれなんて冗談でもいえない

でも、今思えば この部屋が今でも一番好きだ。


家とは不思議なもので、そこに人が住み始めると

家は命を吹き込まれたように いきいきする


人の気配で家は満たされる

中に入らなくてもすぐ分かる ここには良い家庭が築かれているんだろうなぁ と


わたしの家、そしてわたしの部屋は愛情で育った

わたしは両親にきっとずっと大切にされてきたのだ

だからわたしの部屋もすごく状態が良い 綺麗ではないけれど あったかい

目には見えないぬくもりが ここには漂っている


積み上げたダンボールを見たら なんだか少し寂しくなった

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