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2008年8月12日を振り返る

アイヌモシリ2日目 またもや7時頃目覚める

愛ちゃんとわたしの箸のようなテント生活にも慣れ、清清しい朝を迎えた

朝ごはん 朝ごはん と会場周辺見渡せば

おいしそうなゴハンがいっぱい 300円というあり得ない価格でモーニングを注文

その隣では、とってもキュートな笑顔のお兄さんが野菜を釜で蒸かしている

『おいしいよ 200円だよ』 

『買います』

トーストに玉子 コーヒー に 蒸かした野菜てんこもり これで 500円

きっと東京でランチしたら1500円にはなりそうな豪華な朝食だ

アイヌモシリの物価は東京の3分の1といっても過言ではない

食べた瞬間驚いた

ここまで旨い 野菜は食べたことがない 味付けを一切せずに

ここまで野菜の味が濃く そして甘い 

にんじんだってにんじんじゃない 人参先輩!

かぼちゃもかぼちゃではない 南瓜殿!

じゃがいもがじゃがいもではない お芋様!

今まで食べてきた 野菜たちはなんだったのか! 

なんだか人生を全て否定された気分になるほど わたしは野菜の旨さにショックを覚えた

お腹一杯いただいて その後周りを見渡せば いろんな出店が出ている

この日のために用意しておいたのだ 似顔絵コーナー

今回はゆるく 気ままに やってみました

さぁ どうぞどうぞ見ていってくださいな

比較的 顔の色が緑の人が多い

これも山の中にいるからでしょうか

お!アイヌモシリ恒例の運動会が始まるらしい

似顔絵コーナーを中断して わたしは会場に走るのだった

2008年8月11日を振り返る vol.3

山道を40分ほど走るとようやく会場らしきものが見えてきた

小さく 『アイヌモシリ 一万年祭』 

メインの看板が想像以上に小さかったことに衝撃的を受ける

おぉ かなり良い感じだ

数日前からスタートしていたアイヌモシリ1万年祭

予想していたよりも規模が小さく (これは2年前の大洪水で川が氾濫したため)
参加者も300名ほどではないだろうか

まず言えること ここは日本ではない

前方からやってくる どんな人でも挨拶をかわす

『おつかれさま、今ついたんだね。 いらっしゃい』 こんな具合だ

会場の空気がそうさせるのであろうか

辺りを見渡すといたいた 友達が

2年間日本各地を放浪している トシキ

普段はサラリーマン ディジュリドゥ奏者の コウスケくん

アメリカのネイティブアメリカンを尋ねピースウォークに参加した 藍ちゅん

以前パンツのモデルをさせてもらった 
元パンツデザイナーで今はミュージシャン みかさま

China Cats Trips Band の父をもつラッパー ゆうすけくん

などなど 自然と集まる場所 

しかし、ここは北海道の山奥で みんなどうやってやってきたのか不思議である

到着したのは夕方頃 愛ちゃんとわたしは再びテントを張って

会場を周る 愛ちゃんが去年会って仲良くなったという女性に出会った

その周りにいる男性2名はなんだか楽しそうな人たちだ

『パスタを作ったから食べていけば』 出会って3秒してこの会話だ

だから祭りのパワーは素晴らしい 壁がなくなる 

普段感じているストレスも全部開放へと向かう 山の力がそうさせるのか

ここにいるみんなはとても良い笑顔をしていて わたしは嬉しくなった

一緒にホッケを食べた ゴンベさんはきっと50代 髪が良い感じに伸びていて

目じりには皺が深くはいっている わたしは彼のような人間が大好きだ

常に笑っていて 楽しい話をしてくれる 

年の差など一切感じない 子供のように無邪気で明るい

どうやら彼は朝方3時についてから今の今まで(17時くらい)

ずっと酒を飲んでいるらしい

人によって考えは違うが わたしが思うに 最後に笑い皺で顔がくしゃくしゃになった人が

良い人生を送ってきた証拠なのではないだろうか

食事に運良くめぐり合い そこで素敵な人間にめぐり合い

めぐりめぐって 今日最後のお楽しみはティピでの酒の交わし合いだ

(ティピとは、インディアンの移動式住居で中で火の焚ける円すい型のテントのこと)

ここでは青年がチャイに焼酎をいれ

 酔わせてくだチャイ ならぬ チャイ酎を作っていた

かわいく 上目遣いをして 『酔わせてくだチャイ』 と言わないと酒にありつけない

コップ一杯のチャイ酎は たったの200円

これがまた酔っ払うんだな 本気でどっぷり

わたしは持参したウクレレを弾いて

愛ちゃんとの積丹キャンプを ふんふんと歌にした

ウニ ウニ ウニ ウニ バフンウニ

昆布を掻き分け 波こえて

ウニ ウニ ウニ ウニ バフンウニ

愛ちゃん はやく とってこい

などと、めちゃんこ自己満足な歌を披露していた気がする

酔いどれBoojilも 早く寝ろと テントが呼んでいるので その日は早目の終身となった

夜は深い

2008年8月11日を振り返る vol.2

コンビニ前で大荷物を背中にしょい ダンボールに目的地を書いていると
店員のおばちゃんが話しかけてきた

『ヒッチハイク?いいわねぇ 頑張って!』

北海道ではどうやらヒッチハイクがそこまで珍しくないらしい

ダンボールを掲げ、片手で親指を立てる 

おぉ外国人っぽい ←こんな訳のわからないイメージはわたしにしかないと思うが

驚くことなかれ 強運の持ち主オカッパーズ 愛ちゃんとわたしは

ヒッチハイク開始後1分で 一台の車を止めることに成功

2人で目を疑ったが これも実力なのか 日本にも優しいひとはいるんだなぁ。涙

車から降りてきた男性は 汗だくであった

男性 『どこまで行きたいんですか?』

B『ニ風谷ってところなんですけど、途中の苫小牧までひとまず行きたいのですが』

男性 『暇なんで大丈夫ですよ、今日は休みなんで』

恐縮しつつも その心意気に 愛ちゃんとわたしは大興奮に 大感謝祭

ありがとう 30代男性!きらめく汗は優しさからできているの?

その日は特別暑い日だったので、車内は灼熱地獄

しかし窓を一切開けようとしない 男性に疑問を感じつつ汗だくになりつつも

互いに質問を出して それに答え たまに笑いもおこりつつある

スタートしてから約1時間半くらいだったろうか

アイヌ資料館が目印だ!ようやくニ風谷に到着

お兄さん 心からお礼を言います 

こんなオカッパーズに優しくしてくれて本当にありがとう

すんなりと予定していた場所まで到着してしまったので

なんだか拍子抜けしてしまった 強運よありがとう

いやしかし、ここから会場まではかなりの道のりが残っているらしい

偶然スタッフの人に出会い 車にのって40分山奥を飛ばす

おんぼろのハイエースが最高にかっこいい

皺の深い彼は 普段どんな生活をしているのだろうか

アイヌもしりへの想いが募る

2008年8月11日を振り返る

またもや灼熱地獄のテント 6時半には目が覚めた

昨日海を泳いだせいで、猛烈に背中が痛い

日焼け止めクリーム オシャレとはいえないそのネーミング

都心のシロガネーゼからは想像を絶するわたしの皮膚は悲鳴をあげている

【これ以上黒くしないでください わたしたちもう限界です】

えぇい うるさい!こんなことでくじけるな、わたしの肌よ

黒くてなんぼじゃないか そばかすだってホラ!黒くなれば見えにくいでしょ

そんな自分の中の葛藤も意味を持たない 背中が痛いのは自分のせいである

朝ごはんを済ませ テントを一気にたたみ 崖の上をまた引き返す

この地獄といったらない 本気で辛い よくぞ耐えたと思う

いくら食材や薪が亡くなったとはいえ 行きの地獄でわたしの体は全身筋肉痛

見事なまでの老人の体が故 わたしには辛すぎたのだ

プルプル震える足 何度もひっくり返って崖から落ちそうになった

近い将来登るであろう 富士山を脳裏に描き 恐怖におびえるわたくし

それにしたって、どうしてこんなに先を急ぐのか 説明しましょう

そうなのです こういうことだからです

一目見てわかるように 愛ちゃんとわたしはヒッチハイクで次の目的地

『アイヌモシリ 1万年祭』 を目指すため 早い時間に動く必要があったのです。

アイヌモシリとは、アイヌ民族 アシリ・レラさんが毎年開催しているお祭りで
差別を受け続けてきたアイヌ民族の聖地、二風谷を拠点とし
誰でも受け入れ、わたしたちのために、地球に存在する自然を大切に守り
争いは忘れ、一年万前のもとの姿に戻りましょう。というとってもピースフルなお祭りです。

愛ちゃんは2年前も参加したことがあるんだそう。

わたしも一人、タイやラオス、メキシコにも存在する民族の居住区を尋ねたことがあったが
日本のこうした場所に行くのは初めて。

アイヌ民族の知識もない私だが、行ってみたいという衝動にかられ
愛ちゃんとゴールを目指した。

わたしは、社会人としての常識と、ヒッピーのように穏やかで自由な考えを
両方いつも感じている。わたしはその狭間で、いろんな視点から物事を考えるが
どちらも素晴らしく魅力的なのだ。

しかしどうして、日本人は偏りがちになってしまうのだろうと
少し寂しくなることがある。

ヒッチハイクは成功するのであろうか、レンタカーを降りてひとまず
ダンボールに文字を書く 止まってもらえますように!!!

人生初の路上でのヒッチハイク ゴールを目指して

オカッパ2人はダンボールを高く掲げたのであった!!!

2008年8月10日を振り返る

愛ちゃんとのキャンプも二日目を迎えた

昨夜はビールとワインのちゃんぽん

満天の星空に流れ星 願い事っていきなり口には出せないものだ

そんな 北海道にデレデレなわたしは 愛ちゃんと女二人

一人用テントに箸のように寄り添って寝た

はたから見たら オカッパ頭の女二人が 一人用のテントで寝るなんて

どっからみても 同性愛者としか思えない 

朝7時頃 テントの中は早朝でも暑くなるのが習慣で

暑くて目が覚める 愛ちゃんは一足早く起きていたようで

寝袋から愛ちゃんの姿は見えなかった

眠い目をこすって やっとこさテントから出た

なんと、朝食ができているではないか!!!

愛ちゃんは昨日の食事で余ったイカをさばいて トマト・セロリ・ナス・
塩を入れず代わりに海水を入れてコンソメと一緒に煮込み
最高に旨いスープを作ってくれていた

良い主婦になるし、良い主夫にもなるよ

こんなに出来ている人もなかなかいないであろう

つなぎやさんの天然酵母パンと一緒にいただく

プラスして牛乳とカットされたチーズ

目の前は静かな海 食事を終える時間 ポツポツ観光客が顔を見せだした

愛ちゃんは もう我慢ならんと 暑い暑いいいながら水着に着替えた

【なんでブーコは幼児体型なの?】と聞かれたが 回答できない自分が情けない

遺伝なんです。といいたいところだが、これもわたしの努力不足か。

またもや体型のカースト制がここでも披露された。

足の長さが半端ない 愛ちゃんはなんとここでも才能を発揮する。

あなたはバフンウニを知っているだろうか?

馬糞の形によく似ているから バフンウニ すさまじいネーミングだ。

ウニ それは高級食材 ここに来る前に立ち寄った市場では

10cm×10cmの木枠に入ったウニが(せいぜい10粒程度)が3000円で売られていた

おぉ~ウニ 高いなぁ。

わたしは東京でうまいウニに出会った試しがない

ウニとは私の中で旨いものの中に入っていなかったのだ

愛ちゃんは黒いビニール袋を腰に下げ 【ちょっといってくる】

そう言い残して岩陰に隠れていった

わたしは水着を忘れたので 服のまま泳いだ

積丹の海の透明度といったら半端じゃない 

先のほうまで全部見渡せるのだからすごい

あまりにも水が冷たいので  結局わたしは1時間も泳いでいられなかった

ブルブル震えながら 岩場で休んでいると 愛ちゃんが戻ってきた

先ほどの黒いビニール袋にはたんまりと ブツがはいっている

バフンウニだ!!!!! 密漁大成功!

紫ウニとは、味の濃さがまるで違うといわれる バフンウニ

わたしはウニは手で触れないものだとばかり思っていたが

そうではないらしい。愛ちゃんはバフンウニの住処 昆布の中をすいすい

昆布を掻き分け 宝物 バフンウニ様を手に入れたのだ!

愛ちゃんは水着のまま さっそく自前のダイバーナイフを取り出し

バフンウニをカットし始めた 内側から光る オレンジ色!

まだウニが動いている間に ザクっと取り出す 

オリーブオイルをほんの少しだけ垂らし 一気に吸い込む

【濃厚 のうこう】 まさにその一言に尽きる うますぎたのだ 

人生初めての旨いと思ったウニは

うますぎて心もとろけてしまいそうだ。

この日はもう、バフンウニをお腹いっぱい食べて ビールを飲んで

その後お気に入りの ツブ貝 イカの丸焼き ワインにチーズ

またもや贅沢すぎて 一年分の幸せを使い切ったような瞬間だった

やっぱり私が一番幸せに感じる瞬間は 【旨いものを食べている時】

今夜もまた 女2人のくだらないトークは永遠とつづき

トイレも灯りものない 積丹キャンプで 女2人は原住民デビューを果たしたのである

お粗末

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