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2008年8月9日を振り返る vol.3

愛ちゃんは火を起こし始めた。

あっと驚くほど早い。君は神の子か?と目を疑ってしまうほど早い。

そういえばこの島武意海岸、キャンプ場ではない。

誰もいないのだ、昼間は観光客が泳ぎに着たりするけれど

誰もできないのであろう キャンプなんて。

だってあの計り知れないくらい重い荷物をもって 永遠と階段をおりて
岩場を歩くなんて 地獄だ

人間はまず地獄にいきたいとは思わない。

しかし、荷物を降ろせばここは天国だ。

目の前はエメラルドブルーとインディゴブルーでできた海。

色の重なり具合がなんともいえない。

愛ちゃんは食事の準備をはじめようと食材をつかって
料理を始めた。

わたしは何をしていたかというと、ビールを頂戴して

おーいいねいいねぇ と連呼しているだけで もう最高潮に幸せだった

愛ちゃんがいてよかった!愛ちゃんがいなけりゃこんなうまいビールは味わえない。

あっという間に日が暮れて 昨日買ったばかりのつなぎやさんのパンと

愛ちゃんがやいてくれたホッケ 市場で買ったツブ貝 しいたけ トマトの丸かじり

すべてが最高においしい北海道の食材たちに囲まれて至福の時を迎えた


本当に誰もいない 私たち以外 誰も

空はどんどんピンク色に染まり 太陽が沈んでいくごとに

最近感じていた小さなモヤモヤも 一気に消えていくような気さえした

空が深い青に包まれると 今度は漁船の小さな白い光がポンポンと海に落ちて

誰にも教えたくない景色が 目の前に現れる


最高の贅沢とは 良き友達と 

電気のないこうした場所で うまい酒を交わすことなのかもしれない

2008年8月9日を振り返る

重たいリュックサックを背負い、両手には重たい薪・テント・食材などを分担し
愛ちゃんとわたしは必死こいて崖の下の階段を降りていく。

死ぬ ほんとに 冗談抜きだよ

おぉ 苦しい まいっちまうよ こりゃ

足がピクピクする 腰は悲鳴をあげ 膝は怒ってる 笑えやしないよ

わたしの目の前を愛ちゃんはスタスタ歩いていく 2日分の薪を持って

育ちが違う カーストだ 体力のカースト制度だよ こりゃ

そんなことを考えて 意識は朦朧 暑い 日差しが暑い


汗だくで何百段という階段をおり 地上に着いたかと思えば

またもや足元は岩場である よろめく私 

愛ちゃんはもうゴールしている た た たどり着けるのかわたしは

このヘタレ!気合を入れろ!!

左手にはめちゃんこ綺麗な海

もう荷物をもったまま 海につかりたい 

しかしそんなことは許してくれない テントを張らねばならんのだ

ようやくゴール!荷物を降ろしテントを張り始める。

愛ちゃんは、今まで会った数々のキャンパーよりもテントを張るのが早い。

愛ちゃんに言わせば今回はキャンプではなくサバイバルらしい

あっという間にテントが完成 しかしこりゃー一人用だろう

でも山用のピカイチテント エスパース

しかし、愛ちゃんの一言で気づかされることになる

『あ~ イワツバメのウ●コ!』

わたしたちの城も15分後には真っ白になり 優雅に飛び交うイワツバメをひたすら恨んだ

ちくしょう いいな 重い荷物なんかもったことないんだろうな

と、初めて動物にジェラシー

さぁ、もうすぐ日が落ちる 愛ちゃんが火をたき始めた。

2008年8月9日を振り返る

さぁ、みんな腰を抜かすなよ。
この日はとくかくすごかったんだから。

さて、はじめましょ。


愛ちゃんとふたりで今日は積丹(しゃこたん)キャンプに出かける日

お世話になった愛ちゃんママに挨拶をしていざ車に乗り込む。

愛ちゃんちのある旭川から積丹までは車で約5時間。

遠い。でかい。北海道。

ひたすら草原を抜けて 車は爆走

途中よったコンビニでトイレをかりようとなり立ち寄る。

わたしが出たあとに入った婆さん 腰が曲がりすぎていて後ろから見ると頭が見えない

つれの女性は心配そうに 婆さんがトイレからでるのを待っている

出てこない 愛ちゃんはもう限界ですよといわんばかり

出てこない 結局30分はかれこれ待たされている

出てこない 愛ちゃんは男子トイレに入っていった

やっとのことでコンビニを出て さぁさ選手交代

愛ちゃんの一言で わたしにハンドルを握る番がやってきた!

かれこれ1年以上運転していなかった私は

ブレーキを左足で踏んでしまい 試合終了

頼りになる愛ちゃんよ 代わっておくれ 見なさいこの情けない私を

あきれた愛ちゃんは ただひたすらスカミュージックをかけて

ふんふん ふんふん 歌い踊りながら 車内は楽しく積丹まで目指した

途中 小樽港前で

B 『寿司がたべたいよぅ』
愛 『だめだよ、テントはって 火おこして ごはんつくるんだから』
B 『愛ちゃん 寿司 北海道の寿司うまいんでしょ』

愛 『駐車場いっぱいでしょ! テントはるんだよ』

B 『す・・・』

つつつつつ ついた!ようやく夕方到着!

所要時間6時間ほど もう15時だ~

パンパンに詰め込んだリュックサックと、今日から必要な食材や薪、テントを抱え
今夜テントをはる場所までいざ!

さぁ、この美しい海を目の前に 急な階段 何百段を降りられるのであろうか

うひょ~


島武意海岸
透明度が高く「日本の渚百選」にも選ばれた神秘的な美しさをたたえた海岸です。
透明度の高い海からは岩盤がのぞき、ビョウブ岩のある入り江に
波が寄せるさまをいつまでも見ていたくなります。
初夏には断崖が、積丹の町花・エゾカンゾウで彩られます

2008年8月8日を振り返る vol.2

満腹になったおなかを抑え、愛ちゃんの運転するレンタカーは走る

助手席ってなんて素晴らしいんだ!窓から入る風が気持ち良い

カフェの店主に近くにパン屋もあるからいっておいで と紹介をうけ

カフェから5分ほど走ると 太陽みたいな素敵な笑顔のお兄さんに出会う

そして真っ白なきれいなワンちゃん わんわん


『パン屋さんやってますか?』 

『どうぞやってますよ』

やさしい笑顔から もうパンの旨みが想像できる


天然酵母パン 【つなぎや】 http://pub.ne.jp/tunagiya/

お!いいね!思わず声にだしたくなる とってもキッチュでかわいい看板

だけど、店内に入れば そこは夢の国

太陽がサンサンと窓から零れ落ちて 

ここにいるだけですくすく成長できそうだ


あいちゃんはまだお腹が空いているようで、デザートにと
ドライフルーツのカキ氷を注文した

これが新しい感覚で 本当においしかった 練乳も濃厚で

ん~たまらんたまらん

たまらないのはカキ氷だけではない このおいしそうなトマト!見て

キラキラしているんだ 北海道の野菜たちは

あまくってあまくって なんにもいらない ガブっとひとつやってやる

それが一番おいしい食べ方 シンプルが一番

自然なままが 一番良い 北海道の野菜のような人に憧れる

つなぎやさんに到着したのは 確か14時とか

それなのにパンが最後の一個しかないことに驚いた


つなぎやのお二人 奥様の髪は旦那さんが切っているんだそう

奥様はすごく美人な人だった


ここは田舎の人気店 その理由は店の人のあったかさ

そしてパンの本当のおいしさにあるんだろう

わたしたちは 大きなカンパーニュを買って 明日のキャンプで食べようと約束した

田舎でお店をやるのも すごく素敵だな 

家族がいてゆっくりと過ごせたら 良い


(ホームページより こちらのおいしそうなパンの写真お借りしました)

2008年8月9日を振り返る

朝起きて 今日からいこうと決めていたキャンプも

あまりにも忙しすぎた ここ数ヶ月で 体はたすけておくれ~と正直だ

愛ちゃんが気にかけて 【今日はゆっくりして 明日からキャンプにいこう】

山の神様 愛ちゃん様 ありがとう と感謝して

愛ちゃんちの愛犬 ミックスに ばいばいまたあとで と言って

レンタカーで旭川周辺をドライブすることに

愛ちゃんがとっても仲良しの カフェがあるというので遊びに行った

愛ちゃんはハンバーグを わたしは愛ちゃんママのうますぎる朝食で腹いっぱい

ケーキを注文した

隣の芝は青く見える とはよく言うけれど まさにこのときの事だ

なんてうまそうな ハンバーグ わたしにも一口おくれ

口に入れた瞬間 24年間生きてきて 食べたことのないような甘みに驚いた

おいしすぎる~ あたしも注文したらよかった と泣く泣くカフェをあとにする

いいな こんなに広い敷地で お店ができたら 幸せだな~

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