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拝啓、マルコ様

Hola ! como estas ? 元気ですか?

カメラマンの品田裕美ちゃんから素敵な写真をもらったよ。

良い写真でしょう。メキシコで撮ってもらった写真だよ。


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そう、日本に帰ってきたんだよ。

日本を離れ、半年が経った3月30日 わたしはようやく日本の土地を再び踏むことができました。


昨年の9月末、わたしは2年間絵の仕事一本で、一生懸命貯めたお金と画材道具、旅に必要なものをバックパックにつめて成田へ向かいました。

あなたとの別れは少しだけ寂しかったけれど、家族のもとでいつも通り、元気良く過ごしてくれる事を願っていたので
旅立ちに不安はありませんでした。


しかしながら、あの日はやってきてしまった。
メキシコに到着し10日目に、なんとわたしは拳銃強盗の被害に遭ってしまったの。


銀行帰り、お腹も空いたのでそのまま路面にあるタコス屋へ。
昼の13時、人通りの多い駅前の道にあるその店には平和な空気が流れていたはずなのに
席につき、5分も経たないうちに知らない男はわたしの脇に立っていた。
わたしの腰に拳銃をつきつけて。

男はわたしの持っていた鞄に手をかけ、力ずくで引っ張った。
肩掛けのそのバックはすぐに取り外す事が出来ず、わたしは男の力で席から引きずられるように立ち上がり
「どうしよう、どうしよう」と頭で考えながら、声をあげることもできないくらい恐怖で体中が震え、何も抵抗ができなかった。

その時、家族のこと、友達のこと、当然あなたのことも思い出したよ。
人は窮地に追いやられると走馬灯のように大切な人を思い出すのは本当だったんだね。


パーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!
その直後、焦った男は、持っていた拳銃を店内で発砲。乾いた音が店内に響き渡ったとき、
「あぁ、これは殺される。わたしは死ぬんだ。」と本気で思ったよ。

頭が真っ白になりつつも、わたしはなんとか持っていた鞄を男に渡す事が出来た。
すぐに男は走り出し、そこから逃げていった。

わたしが持っていた全てを盗んで、出て行ってしまった。
パスポートもカメラも、お金も、これから夢に見た留学生活への期待も全て。


悲しかった。ただただ、悲しかった。涙が溢れてきて、抑える事が出来なかった。
怖くて怖くて仕方がなかった。
わたしはまだスペイン語が話せなくて、一部始終をみたメキシコ人に自分の想いを伝えられず困惑するばかりだった。
まるちゃん、本当に怖かったんだよ。


でも、生きていた。怪我もなく、生きている。
身体は無事だった。殺さないでくれてよかった。

そのことがあってから、しばらくわたしは宿に引きこもり
あの拳銃の音を思い出しては涙を流していた。怖かったのだ。夢を持ってきたのに、ここに来たのは間違いだったのかと。
ひとりで、辛かった。

5年前、ひとり旅をして愛するようになったメキシコ。
原色を散りばめた太陽の光輝く、陽気な国。歩くだけで心が躍り、すっかり魅了されたもの。

でも、わたしは今悩んでいる。
これからどうしたらいい?怖くてひとりではどこにも行けなかった。
あんなにひとり旅が好きだったのに。この国は向いていないのかもしれない。
わたしに力をくれないのかもしれない。


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わたしの中で、2つの意見がぶつかった。
1、日本にすぐに帰ったほうがいい。家族はみんな心配している。安心できる場所に戻れ。
2、まだ何もしていない。そのまま突き進め。恐れるな、まだ生きている。

これで帰ったら、何も残らない。
メキシコを好きになってやってきたのに、嫌いになって帰るのか?
ここで諦めたら、もう二度とここにはやってこないだろう。

自分を奮い立たせ、新しいパスポートが出来た頃 勇気を振り絞ってわたしはバスのチケットを買った。
留学先のオアハカに身を移動させたんだ。


それからの日々は、一言では言い表せない程 色濃く、カラフルで

わたしの人生の中で一番と言っていい程、スペシャルで最高に刺激的な日々になったんだ。本当だよ。

つづく


2013.02.28 Thu

南米滞在記

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みなさん、更新がとーーーーーーーっても遅くなってごめんなさい。

一ヶ月以上振りのブログ更新のため、最後に記事を書いたグアテマラからペルー、ボリビアへと少しずつ移動をし、現在南米の最果て、アルゼンチンに滞在しています。自分でもここまで足を延ばすことは予想していなかったのもあり、ずいぶん長い距離を移動してきて驚いていますが、首都ブエノスアイレスはほーーーーんとに素敵な国です。

ここにはたった一週間の滞在ですが、これまでの旅の内容とは異なり
良いホテルに泊まり、美味しい物を食べ、ワインを飲み、買い物もして大満足。
詳しくはまた書きますが、今夜わたしは久しぶりにメキシコへと戻ります。

日本からまたお友達が遊びにくる事もあり、最後に一週間だけ
メキシコにも滞在する事にしました。

その後は初めてのサンフランシスコに数日間滞在し、7年振り?くらいに再会をする予定のオーストラリア人の友達、ネーザンに会いにいってきます。

日本には二週間後の3月30日に帰国します。半年振りの日本!

他にも周りたい国は数えきれぬほどあるけれど、今から本当に楽しみです。

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この旅のまとめは帰国してから長々と書きたいと思っているけれど、
あえて一言で言うのであれば、この半年間のおかげで、自分を信じ新しく夢を持つ事が出来た。自分にそれはとっても大きな収穫です。

日本には会いたい友達や家族、まだ挑戦したい事も山のように溢れています。
帰国するのが今から楽しみです。

旅の話はたっくさんあるので、どうぞみなさんにお会いできる機会がすぐにでもありますように!


ちなみに、4月7日IID 世田谷ものづくり学校で開催されるイベント

「ジカバイ」に出店します。わたしは久しぶりの似顔絵と、旅のマーケットを開きます。是非遊びにいらしてください〜!詳細はまた後日!


それでは チャオー!!!

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hola como estas ?
みなさん、お元気ですか?久しぶりのブログ更新です。おまたせしました〜
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先日、仕事と旅行を兼ねて訪ねたカンクンから一度メキシコシティに戻り

現在わたしはグアテマラにやってきています。

ここでも本当に面白い出来事が沢山ありました。今日で滞在8日目!

グアテマラシティから車で45分の場所にある世界遺産の街、アンティグアを拠点に

そこからまたバスで3時間程度の場所にある、チチカステナンゴ、パナハッチェルへとひとりで旅をしてきました。

旅行についてはまた後日書きますが、近況はというと・・・

アンティグアはアンティークという意味を持つ街、その名の通り古く、スペイン領時代の名残があり

ヨーロッパの雰囲気を残す趣のある場所です。そんな中、未だ村ごとに決まった民族衣装を着て生活をしている

インディヘナの女性達。

その民族衣装は手仕事で仕上げられている物も多く、刺繍の細かさ、質の高さに驚かされます。

毎日手を動かし、一枚のウィピルを仕上げていく。中には半年以上かけて制作するものもあり

彼女達の生活の中に手仕事が当たり前に存在していることに、大きな刺激を受けています。

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そんなアンティグアではスペイン語学校に一週間だけ通い直しメキシコで学んだ文法を復習するなど

またまた学生気分を味わいつつ、ホームステイもしています。

ホームステイ先には英国からきたちょっと意地悪で子どもっぽいジーニョ(写真には載ってない)と

英語も日本語もスペイン語も得意な香港からきたボイちゃん

日本を飛び出し、現在世界一周中のゆういちくん

そして、友達もんちゃんと、わたしで5人でアナというお婆ちゃんの家にお世話になっています。

初めて出会う仲間との共同生活を楽しく過ごしています。

みんなそれぞれ理由があってここにたどり着いている訳だけれど、グアテマラが好きなことは共通していえること。

ここに集まる人は心優しい人が多い気がする。

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グアテマラシティはかなり治安が悪いと聞いていたので、緊張していた私は

ここに来てから拍子抜けしてしまった。

日中もおかしな行動をせず、夜中出歩かなければ比較的安全に暮らす事が出来るアンティグア。

スペイン語にも慣れてきた。日常会話なら問題なくなってきたようにも思う。

語学を習得するだけで、こんなにも可能性が広がる事に偉く驚いている。

絵を描きながら、誰かと話す事ができたら、もう住めない場所なんてないと思えた。

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カンクンは気候が本当によくって、歩いているだけで開放的な気持ちになる。

せっかくなので、海をとことん楽しみたいものだ。

カンクンから車で1時間半の場所にあるシカレには大きな海洋公園がある。

イルカも、ジュゴンも、ウミガメも、バクも、オウムも、ヒョウもなんでもいる。

レストランやBARもあり、朝から晩まで楽しめるスペシャルな観光地だそうで

先日カンクンに到着したアーティスト仲間のトーチカ、モンノちゃんと合流し

わたしたちもさっそく遊びにいく事にした。

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到着後すぐに洞窟の中を30分以上かけて泳ぎながら進んでいく。

これがまた最高に面白かった。奥に行くにつれ日光が入らず先が見えないので怖い。

コウモリがいっぱい住んでいるそうな洞窟をこわごわ進んでいく。

まるでアドベンチャーの舞台にいるような気持ちになる。

わたしたちは女二人で来ているが、他のお客さんはカップルか家族連ればかり。

女二人で誰よりもはしゃぎ、うらやましさを打ち消した。

いいな〜いいな〜彼氏とふたりで来れたらいいのにな〜などと、二人とも言いたい放題欲望をむき出しにしてやった。

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お次はイルカと泳ぐアクティビティーに参加する。

初めて間近で泳ぐイルカに一同大興奮。一緒に泳いだり、握手したり。

イルカは人懐こく、とっても優しかった。なんてかわいいのでしょう。

しかしながら、今度彼らと会うときは、自然の海の中で出会いたいなぁ。と思う。

その後、美味しい夕飯を食べながら、メキシコの伝統舞踊SHOWを約2時間観賞し

お腹いっぱい、胸いっぱい。

これから南米に南下していく上で、きっと移動も大変だろうし

いろいろ困難もあるかもしれない。

その前に気候の良いこうした場所でゆっくりとびきり贅沢な一日を過ごせたのは本当によかったと思う。

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寒暖差のあるサンクリストバル・デ・ラス・カサスから、北上してカリブ海はカンクンへ。

日本の某企業とのお仕事でここまでやってきたわけなんだけど、初めてのカリブ海に大興奮!

エメラルドグリーンの海は透明度がすごく高くって、海の上から魚も観測できてしまうくらいです。

今回カンクン空港までは飛行機で。そこから3時間離れた場所にあるトゥルムという街まで車で出かけました。

メキシコシティは治安が悪いと有名なのに対し、カリブ海沿いはとっても時間がゆったりしていて平和な空気が流れている。

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トゥルムのビーチはどこへいっても白い砂浜。こんなビーチは沖縄以来。

いいところだなぁ。のんびりしたいなぁ。とせかせかした気分を自然と打ち消してくれます。

両親が海好きのわたしにとって、本当は海はとっても身近な存在。

学生時代までは毎年海に出かけていたのに、最近はすっかりご無沙汰。

やっぱり泳ぐなら綺麗な海が一番。どうしてだか暖かい地域は、陽気な人も多くなるし、治安も良いところが多いのだろう。

これはわたしの勝手な考えだけど、暖かい気候だと人の気持ちにも余裕が出てくるのだろうと思う。

黙っていても果実は育つし、家なしでもどうにか外で暮らす事が出来るだろう

魚を捕って暮らす事も頑張れば出来るかもしれない。いいなぁ、この のんびりした空気。

久しぶりに綺麗な海の中を泳いで、心も体もリフレッシュしました。


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この地域に沢山存在するセノーテにも行ってきました。

セノーテ (cenote) はユカタン半島の低平な石灰岩地帯に見られる陥没穴に地下水が溜まった天然の井戸、泉のこと。透明度は水深100m!と、空気の中を泳いでいるくらい美しいのです。

洞窟内にはコウモリの住処もあって、マヤ文明時代には生け贄や財宝が放り込まれたとの事。

セノーテは何カ所も存在するので、また機会があればいくつか訪ねてみたいな。

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